大会を終えて

大会プロデューサ NishiPRO 西村徳真

このたびは7人リレーにご参加いただきましてありがとうございました。とんでもない雨の中、皆様本当にお疲れ様でした。

ステージから見る限り、こんな雨の中でもかなり盛り上がっていたようで、その点もひとまず良かったなと思っております。長文覚悟で今回の運営について、来年以降について、少ししたためてみたいと思います。

競技面

最重要課題と設定していた優勝設定時間の適正化については、
7人リレー4時間10分に対して、4時間12分
ベテランリレー2時間50分に対して、2時間56分と、
精度よく当てられたのは良かったと考えています。結局試走なしでコース確定したのですが、さすが駒ヶ根、上質なデータがそろっていたため机上でも十分に予測可能でした。

一方で、かなりの数のリスタートが発生してしまいました。 今調べてみたら同一テレインで行われた2004年、2006年、2010年時はリスタートまでの時間が今年・昨年よりも50分~1時間30分も長かったんですね。。。駒ヶ根の扇状地はリロケートが難しく、十分な技術がないとロスタイムが大きくなってしまうということを勘案するとこの時間設計は大きなミスでした。

来年は、今までの記録を解析し、リスタートなしの完走率が一定の範囲内に収まるよう、時間の設計を大きく見直そうと思います。

レギュレーション

今回の改革の一番の目玉でした。今はっきりと申し上げられることは、来年以降は「23歳以下は女子1名」の特例を撤廃いたします。入賞リストを見る限り、学生クラブでも十分に地域クラブと戦えることは証明されたし、女性の活躍できる場が多い方が健全です。

一方、「クラブとはなんぞや」というのをきちんと定義した方が良いのではないか、というのは強く感じました。優勝したのは東大OLKのOBOG会で、「お父さんは自宅」という「クラブ」も6走まで入賞を争っていました。

私は、このようなチームの存在自体はすごく応援したいと思っています。地域クラブの高齢化が問題視されている中、これからどのような枠組みが日本のオリエンテーリングを支えることになるか分かりません。そのためにも出来る限り多様性を持っていた方がいろんな可能性が見えてきます。

でも、では何でもかんでも認めていて本当にクラブ日本一を決める大会が盛り上がるのか?というとやはりそうでもない。何かしらの規律がやはり必要です。

具体的なアイデアはすでに自分の中にあります。旧プロデューサーとも相談の上近日中にお見せしたいと思います(ヒントはこの文章の中に)。

表彰

OVER260,300等のハンデ戦表彰を拡充し、区間賞を新設しました。 ハンデ戦表彰では幅広い年齢層を擁する老舗地域クラブが表彰されましたし、区間賞も受賞した人が喜んでくれていて、狙った効果が得られている実感がありました。

一方、課題として、入賞争いの見えにくさがあります。自分のチームがOVER何のカテゴリで争ってるのか、このままいけば表彰されるのかされないのか、そういった情報がもっとリアルタイムで見られたらずっと楽しめるだろうなと感じました。

運営体制

最後、中のこと、運営について書いておきます。

私が「プロデューサー」となったわけですが、準備作業の実働部隊は昨年までとほとんど変わらず山川家が担って頂いていました。私はそれに付け加えをしていったにすぎません。そのため、多くの部分を私が直接管理できない状況の中で進めなければならなかったのは戸惑いが大きかったです。特に、競技地図のチェックができないまま袋詰めされていたのも不安でしたし、実際それによって3走地図の全刷り直し、封入しなおしも発生しました。

そういう背景があり、自分のスケジュールも見積もりが甘く、準備が直前までかかってしまって、当日も不備・トラブルの連続で相当なバタバタぶり。それでもすべて何とか乗り切って、やりたかったことは全部できたので心底ほっとしています。

今後は全体管理ができる仕組みづくりとスタッフの募集の方法などについて改善を進めていきたいと考えています。

まとめると

やりたいことやれたし、しかもこれから進む方向性がだいぶはっきりと見えてきました。来年の7人リレーは今年以上に絶対楽しくなります。みなさん、ぜひむっちゃ楽しみにしておいてください!来年また会いましょう!